和装は自社内で9割のリペアを行い、持続可能な未来へ貢献
常に美しくリペアされ品質管理されている衣裳で、環境にも優しく
レンタル衣裳は多くの方と同じ衣裳をシェアする、環境に配慮したビジネスモデルであることも特徴の一つ。当社で取り扱う衣裳は、お祝い着として人生の節目で身につけるため、普段着とは異なるデザインや、特殊な材質であることが多く、同様の衣裳を個人で購入しても管理の難しさや汎用性の乏しさがネックとなり、いざ使いたい時に傷んでいて使えなかったというケースを良く耳にします。
メンテナンスに特化した当社部門の「サポートセンター」では、保有する婚礼衣裳の品質を維持し、長きにわたりお客さまから選んでいただける衣裳を目指して、和装衣裳のお貸出し後の汚れ落としや、リペア(刺繍の修繕、縫い目のほつれ直し、各種衣裳装飾の付け替えなど)に取り組んでまいりました。
隅々まで丁寧に行われる、ほころびなどに対する見極めや品質管理、そして高い修繕技術。いずれも長年培った知識と経験によるものです。スペシャリストによるリペア技術が、劣化を防ぎ、多くのお客さまにご愛用いただける品質をキープし続けています。
洋装:ドレスのスパンコールやビジューもまるで新品同様の輝きに!
スペシャリストによる丁寧な保管を心がけていても、装飾品の経年劣化を防ぐことは大変難しいことです。しかし、すぐさま廃棄してしまうのではなく、変色してしまったスパンコールの総取り替えを行うことで、まるで新品のような輝きをドレスが取り戻します。今まで和装のメンテナンス・リペアを行なってまいりましたが、本年7月より、主に洋装衣裳装飾品への自社内リペアにつきましても開始いたしました。
和装:より美しい姿をご提供 幅広い体型の方にも対応が出来る羽織へ工夫
メンテナンスの他にも無駄のない仕入れなど様々な工夫をしています。例えば、紋服の羽織。一枚の羽織に、「乳(ち)」と呼ばれる羽織紐をかける輪を、複数の位置に設置。そうすることでお客さまの体型に適した位置でバランス良く羽織紐が下がり、お召しいただいた時の美しい着こなしにも差が生まれます。サイズ毎に何枚も仕入れることもできますが、事前にしつらえておくことで、一枚の羽織でも体型の異なるお客さまに幅広くお喜びいただける工夫です。衣裳に対する“愛情”とも言える手間暇はすべて、ご利用いただく多くのお客さまを想像して行われています。こうした取り組みは、SDGsのゴール12「つくる責任 つかう責任」へとつながります。
廃棄処分への短サイクル化を経験と技術で見直し、商品としてできる限り長く使用すること。それが産廃とCO2を減らす一歩だと考えます
近年はより一層SDGsへの関心が高まっていますが、当社でのモノを大切にする思いは時流に関わらず受け継がれてきました。洋装のリペアにつきましてはまだ修繕範囲や内容も限られてはおりますが、可能な限り長期間商品として活かすこと(産業廃棄物削減・大気汚染防止)とリペアを外注するための物流を減らすこと(CO2削減)で、これからも環境に配慮し持続可能な社会づくりに貢献してまいります。